坊ちゃん

を今更ながら読んだ。
名作だというのに、読んでもそのスゴサを分からなかった自分にがっかりした。
坊ちゃんの生き方は、スカッとする。
自分の考えがハッキリしている。
坊ちゃんと山嵐が、赤シャツと野だへの説教するところは滑稽でもあり、現代にそうやって説教してくれる大人も少なくなったなとも思った。
私が一番好きなところは、最後。
「清や帰ったよと飛び込んだら、あら坊ちゃん、よくまぁ、早く帰って来て下さったと涙をぽたぽたと落とした。おれも余り嬉しかったから、もう田舎へは行かない、東京で清とうちを持つんだといった。」(引用 「坊ちゃん」夏目漱石
清の顔が浮かび、坊ちゃんの台詞がカッコイイ。
母親の愛情となるものが清にあり、父親の厳しさも受けて育った坊ちゃんは、真っすぐ伸びた向日葵のように思えた。
 現代、母と父の役割分担が多彩になってきていて、女性社会が目立ってきている。
その社会の変化スピードについて行けない子育てという分野。
大人たちが社会や、国のことに目を向けているうちに、子供たちは触れるべきものに触れられないまま破壊し始めているのではと思う。
大人たちはギシギシと音を立てている内部破壊が、スピードを上げてきていることに気付かないのか、気付かぬフリをしているのか。